日別アーカイブ: 2018年2月11日

事前調査

 



 

炎天下のなかよくやる。
いや、灼熱地獄と言ったほうがいいのかもしれない。
生き地獄とはまさにこのことだ。

熱い、臭い、暑い、臭い、厚い、臭い……。

遠くで見ているこちらまで臭ってきそうだ。
見ろ、なんか白い靄がたってるぞ。
なんというエネルギー。あそこにいる連中はきっと苦しく、辛く、絶望に支配されているのだろう。
かわいそうに……あの場にいない私はなんと幸運なことか……。

「どれ、苦しんでいる顔でも拝むとするか……」

酒の肴にでもなってもらおう。

「な……なんだと?」

私は双眼鏡であの場にいる奴らを顔みた。

見間違いか?

なんだあの希望に満ちた顔は。

なぜあんな顔ができる。

顔に『至福』、『幸せ』、『人生最高』、『幸せとはまさにこの事』と書かれている。

彼らは生き地獄にいるのではないのか?

あんな状況であんな顔をしている奴らはただの馬鹿。

もしくは……

「最強の戦士……」

もしかしたら私たちはとんでもないものに喧嘩を売っているのかもしれない。

上層部がこの司令を出した理由がわかった気がした。

私は無意識に身体を守るように腕を組んだ。

背中がじんわり熱い。

「こちら、拠点C地点……ただちに十傑を招集しろと上に報告しろ……。
ああ、そうだ。準備を怠るな……とも付け足せ」

さて……私も行くか。